大判例

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東京地方裁判所 昭和30年(ワ)9450号 判決

本件約束手形の裏面第一裏書欄には、被裏書人を白地となし、裏書人の記載として「東京都文京区駒込千駄木町二〇八番地、株式会社金野村、取締役社長鈴村宮磨」と、住所、氏名、代表者名を三行に縦書に表示し、鈴村宮磨の名下に同人の捺印がなされているが、右裏書人の表示と、本件手形の表面に記載された受取人「株式会社鈴村商店」という表示を対照したとき、その表示された型体は同一とはいえないが、仮りに受取人が「株式会社鈴村商店」と表示され、第一裏書人の表示が「株式会社鈴村商店取締役社長鈴村宮磨」となつているのであれば、これは受取人株式会社鈴村商店の取締役社長鈴村宮磨が裏書をなしたのであるから、裏書の連続を欠くといつた問題が発生する余地はない。本件の場合には受取人が「株式会社鈴村商店」とあるのに裏書人が「株式会社金鈴村」となつているところが問題なのであるが、これも手形に記載された文言によつて客観的に解称する原則に従つて判断すれば、両名には共に「株式会社鈴村」という六文字、特に「鈴村」という文字が表示されているから同一性が認められ、従つて本件約束手形の裏書は連続しているとみるべきであるから、原告は本件約束手形を現に所持する者として適法に手形上の権利を行使しうるものというべく、被告は原告に対し手形金並びにこれに対する商事法定利率年六分の割合による損害金を支払う義務があるといわなければならない。

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